居場所をください。
「藍子。」
一番奥まで行って私は藍子に話しかけた。
「美鈴ちゃんじゃん!!」
反応したのはすぐそばにいた不良君。
「俺ちょー好きなんだけど~!
サインちょうだい!」
そういってすぐ私のCDを出した。
いったいなんで今ここにあるのか謎だけど。
「はい、ありがと。」
突っ込みどこ満載だけど
とりあえずサインはしておいた。
「まじ感動~!
本物ちょーかわいー!」
「……………ちょっと藍子と話あるから
静かにしてて?」
「うん!!
うわー喋っちゃった!!」
おい、うるさいよ、そこ。
「何しに来たわけ?
話なんてないけど。
ってかなんで美鈴が来るわけ?
意味不明なんだけど。」
「なにしてんの?ここで。
どうして帰らないの?」
「美鈴には関係ないでしょ。」
「私もそう思う。
だけどママが心配してるの。
ママを心配させないで。」
「そんな心配迷惑。
本当の親でもないくせに。」
「は?」
「親面すんなって感じ。
もう17なんだしいい加減ほっといてほしい。」
その言葉を聞いて
私は思いきり平手打ちをした。