居場所をください。
歩くこと10分……………
「でっか。
お前んち金持ちなの?」
瑠樹が颯太に聞いた。
「まーね。
ま、入ってよ。」
私たちはみんなで颯太んちに入り、
颯太の部屋へ向かった。
「先入ってて。
俺飲み物持ってくるわ。」
うん、相変わらず広いね。
私たちはみんなで部屋に入って
勝手にそこら辺に座った。
「なぁ、朔也。
美鈴どうだった?」
「あーもうすっかり元通り。
冷めてる。」
「だよな、やっぱ。
松野貴也いなくなったのが
やっぱでかいんだろうなー。」
「美鈴、彼氏と会ってないの?」
私が二人の会話に入った。
「会ってないらしいけど。
俺の彼女、美鈴と仲良いから上に
松野貴也のファンだから美鈴に聞いたけど
美鈴には説明なしにいなくなったみたいだし。」
「いなくなった?」
「ま、また置いてかれたってとこだな。
あいつら同じマンションだったらしいけど
勝手に引っ越しもしたらしいし。」
「美鈴、それまで気づかなかったの?」
「隠し事されてんのには気づいてたらしいけど
引っ越しはさすがに気づかなかったんだと。
毎日美鈴んちに泊まってたらしいし。」
「ふーん…。」
それは…一番きついかもしれない。
私たちみたいな一度捨てられた人からしたら……………