居場所をください。
それからというもの
赤髪君がマシンガントークをかましてくるから
隼也と彼女は必然的に二人で話していた。
「美鈴、俺らそろそろいくわ。」
「え、二人で大丈夫?」
「大丈夫。すぐそこだし。」
「でも前に…」
ここで撮られたし…。
「大丈夫。バレないだろ、これなら。」
「そうかもだけど…」
「なにかあっても怒られるのは俺だから。
じゃな。」
隼也はお金を置いて
彼女を連れて出ていった。
「大谷隼也とその彼女?」
「え、気づいてたの?」
「バレバレだよ、あれー!」
「だよねぇ…」
大丈夫かな…。
「バレたらダメなの?」
「うん、まぁ…。
うちの鬼が鬼になるよー。」
「美鈴ちゃんと彼氏はいいのに?」
「私たちも許可が出るまでは
一応友達みたいな関係続けてたよ。」
「へぇ、芸能人って大変だね。」
自由ないからねぇ。