居場所をください。
「美鈴ちゃん、仕事頑張ってね!」
「ありがと。
次のCDも買ってね!」
「もちろん!
俺美鈴ちゃんの歌めっちゃ好きだし!」
「ありがと。
まぁ発売まだまだだけどね。
それじゃ、二人ともまたね。」
私は二人と別れて長曽我部さんの車へと向かった。
「美鈴のファン?
あの赤い髪。」
「みたいよ?
昨日CDにサインしたもん。」
「へー。
でもファンと友達になるのは
ちょっと微妙だな。」
「そういうと思った。」
「でも、今の美鈴には
ああいうやつも必要かもな。」
「…あの二人、めっちゃ空気読めるしね。」
「まぁ美鈴の交遊関係に口出しはしねーけど
なんか派手なやつが多いな。友達。」
「それは否定できないね。
少なくとも私も派手な女だから。」
「それもそうか。」