居場所をください。



「…そんなことより、

早く服選びなよ。」


栞奈はこっちの話は完全無視で

服を真剣に見ている。


「とりあえず…私ご飯作ってくる。

みんなも食べてく?」


「美鈴ちゃんのご飯なら

喜んで食べる!!」


「じゃあ作ってくるね。」


私はキッチンへと向かった。


うーん…なにしようか…

カレーじゃまただよね、きっと。


うーん…


卵あるし玉ねぎあるし

うん、オムライスにしよ。


えーと、何人分だー?


……………微妙に卵足りないかな。

仕方ない。



「ねぇ、誰か卵買ってきてくれない?」


私はリビングにいるみんなに聞いた。


「颯太行けよ。」


亜樹が言う。


「え、なんで俺?」


「大好きな美鈴ちゃんの頼みだろ。」


「颯太、行ける?」


私が聞くと


「美鈴ちゃんに言われると行くしかないじゃん!」


と立ち上がってくれた。


「Lサイズ10個入りね。

わかる?」


「そのくらいわかるし!

行ってきます!」


「お願いね。」


これでよし、と。



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