居場所をください。
「さてと、でーきた。
私洗い物しとくし先食べてて。
というか私食べないし。」
「なんで?」
「太るから。
夜はかなり抑えるの。」
「ふーん、大変だな。
じゃあ俺これ持ってくわ。
亜樹も行くぞ。」
「はいはい。」
俺は亜樹とキッチンを出た。
「朔也さ、それで諦めてるつもり?」
「諦めてるようには見えねー?」
「全然。」
「はっきりだな。
でも俺の気持ち的にはだいぶ。
別に今のままでいいわって感じ。」
「ふーん。」
「そういや亜樹って彼女とか
つくんねーよな。」
「めんどくせーしな。
いちいち相手喜ばせようとか
考えんのすらだるい。」
「ま、亜樹らしいな。」
「喧嘩とかもだるいしな。
付き合っても、あーもーいいや
ってなりそう。俺は。
つーか朔也も岳もそういうタイプかと思ってたし。」
「恋は女だけじゃなくて
男も変えるってことだな。」
「きも。」
……………こいつ、ほんと遠慮ねーよな。
俺をどんだけ傷つければ気が済むんだよ。