居場所をください。
貴也side
「ただいま帰りました~。」
「ってここお前んちじゃねーし。」
22時、誠が俺んちに来た。
「おばさんは?」
「ついさっき寝た。」
「で、貴也は休憩なわけ?
ソファでうなだれて。」
「…まーな。」
母さんの看病を初めてもうすぐ丸2ヶ月。
さすがに…疲れてきた。
休みもなく、母さんのことだけで一日が終わる。
終わりが見えなくて
終わるときは母さんが死ぬ時で
たまにすげー逃げ出したくなる。
この誰にも報われない感が
なんのためにやってんのか
たまにわかんなくなる。