居場所をください。



「あ、そうだ。

藍子10月29日暇?映画いかない?」


「ずいぶん先だね。

えーと……………あぁ、バイト。」


「へー、バイト始めたんだ。」


「あんたに言われたからね。」


あぁ、そうでした。


「栞奈は誘わないの?」


「最初一高の友達誘ったんだけど

文化祭の準備で大忙しって断られたの。

一高の栞奈は誘えないの。

栞奈だって忙しいだろうし。


仕方ない、颯太でも誘おうかな。」


「俺らの学校その期間修学旅行だけど。」


「えぇ!」


ってか学校一緒だったんだ。

知らなかった~。


「もー、私友達少ないのにー。」


「仕事の友達はいねーのかよ。」


「咲さんしかいないし

そもそもスケジュール合わないし。

マネージャー二人も仕事だし

ダンサーたちも私のダンスの

練習あるって言うし。」


「なのにお前は休みかよ。」


「休みじゃないけど。

あー、誰かいないのー?」


隼也からもらったの

一枚無駄になるじゃん。


……………高橋にでもあげようかな。



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