居場所をください。
「それにその写真の彼氏、よく見ろよ。
指にしてんの、お前の指輪と一緒じゃねーの?」
私は飲み物を受け取ってる貴也の指をよく見た。
「……………うん、一緒…。」
「信じてやれよ。彼氏だろ。」
……………そうじゃん。
私、何疑ってんだろ。
貴也だもん。なにか事情があるんだよね。
うん、そうだよね。
「……………ごめん、ありがと。」
「っていうか、岳人知ってたの?
この記事。」
藍子が岳人に聞いた。
「俺もさっき見た。
でも俺そういうのあんま信じねーし。
お互いがちゃんとコメントだすまではな。」
……………うん、確かに嘘が多い。
「そういえば、私と隼也も
出掛けただけで書かれたっけ。」
「根拠もねーのに勝手なこと書くなよな。」
「うん、そうだね。
あ、私そろそろ行かなきゃだった。
タクシー呼ばないと。」
なんか、岳人に助けられちゃった。