居場所をください。
「でも本当に売名だったらだるいな。」
「なんで?」
「こっちは否定的なコメントをもう発表したけど
もし売名だったら向こうの事務所は否定しないだろ。
で、さらに貴也に接触してくるかもしれねーし。
後藤プロのやりそうな手だな…。」
「後藤プロ?」
「後藤プロダクション。
小さい芸能事務所だよ。」
あれ…どっかで…
後藤プロダクション……………
「あぁ!思い出した!」
そうだ、白石百合がモデルになったとか…
「なんだよ、急に。」
「その事務所、どんなとこ?」
「ぜんっぜんいい噂聞かねーな。
タレントの給料もかなり安いらしいし
枕とか普通にあるらしいしな。」
「え!それって…」
「権力者と寝てるってこと。
うちの事務所で言えば社長とか俺とか。
あそこの事務所で売れてる杉山美咲いるだろ?」
「あぁ、あの歌が下手なアイドル?
顔とスタイルだけな。」
「あれも完全枕だな。
あんな下手くそな歌でよくアイドルなんかやってるわ。」
「…じゃあ大橋さんは
貴也のこと好きじゃないのかな?」
「そこまではしらねーけど。」
……………でも、前本気だって…
諦めないって…。