居場所をください。
「それよりご飯、食べる?」
「あ、それで思い出した。
これお前に。」
あ……………
「このスープボトル…。」
「さすがにバレるか。
あいつもこれで3回目って言ってたしな。」
ほら、やっぱり変わってない。
言葉なんていらないね。
貴也の彼女は私だもん。
「じゃあ私これ飲むから。
長曽我部さんは勝手に食べてね。」
私はスープボトルを受け取って座った。
「俺の扱いはひどいな。」
「ご飯作ったからいいんでしょ。
いただきまーす。」
……………ってこのスープボトル
いったいいつ返すんだ?
明日も会うのかな。
「うん、貴也の味。」
ふふ、ちょっとだけ懐かしい。
美味しいや。