居場所をください。



15分後ー


「お腹いっぱい。」


「は?もう?」


「それよく言われる。

でも亜樹はまだ食べてていいよ。」


「言われなくても。

つーかそんだけで持つわけ?」


「全然平気。お腹いっぱいだもん。」


「そりゃ痩せるわな。」


「前はもっと食べられたんだけどね~。

今はもうこれが限界。」


「藍子がこの前、お前といると

自分のデブさが際立つから

隣にいないでほしいって言ってたけど。」


「別に太ってないじゃん。

細いのは女ウケはいいけど

男ウケは悪いしあのくらいでいいと思うけどな。」


「は?」


「前貴也にも言われたし。

私は全身筋肉質だし胸もないし。」


あぁ、思い出しただけで悲しい。


「まあ柔らかさはなさそうだな。」


「……………。」


「でも細い方が俺は好きだけど。」


「…ほんと!?」


「だからってお前が好きなわけじゃないからな。」


「そんなのわざわざ言わなくていいし。

わかってるし。

改めて言われると傷つくじゃん。」


「細い方が服も映えるしな。

何着ても決まるだろ。」


「あぁ、それは思う。

前より断然おしゃれが楽しい。

脚出せる喜びね。」


Tシャツショーパンだけでも

ちゃんとおしゃれに見えてしまう。



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