居場所をください。
「あれ、亜樹じゃん。」
「あ、ほんとだ。」
……………ん?
「俺らの誘い断ってデートかよー。」
うしろから聞こえるその声と
後ろを振り返る亜樹。
……………これは、私…
どうするべき?
「ちげーよ。
つーかなにしてんだよ。」
「これから飯行くとこ。
亜樹も行かねー?彼女も。」
「もう食ったし彼女じゃねーし。」
……………どうする?
もう先いっちゃう?
…亜樹の友達なのに失礼すぎる?
いや、でも振り返っていいのか…?
「つか俺らもう行くから。」
亜樹はそういって歩き出した。
うん、助か「ちょ!待った!」…ってない!!
「なに。」
「彼女の顔見てないし。」
「だから彼女じゃねーっつーの。
友達の彼女の友達だわ。」
「普段女といない亜樹が一緒にいる女なんて
彼女じゃなくても興味あるし。」
……………それはなんかわかる気がする。