居場所をください。
「9時か。
亜樹、学校行かなくていいの?」
「今日はいいって。」
「ふーん。そっか。
じゃあとりあえず下行こ。
ここでこの3人いたら変だし。」
「だな。
俺も帰るかなー。」
「じゃーね、社長。」
「俺も仕事するか~。」
私と亜樹は一緒に社長室を出た。
「亜樹といとこかぁ。」
「嬉しそうだな。」
「そりゃ嬉しいよ!
私と血の繋がった人が
こんな身近にいたなんて。
……………そういえば
私、亜樹と会っていいのかな。」
「は?」
「長曽我部さんに朝言われたの。
写真に撮られたやつとは
大人数でも二度と会うなって。
まぁでも週刊誌では亜樹の顔写ってなかったし、
亜樹だってわからなかったからなのかな。」
「……………いや。
たぶん、俺とは会わせなくねーんだよ。」
「なんで?」
「お前を潰したくないからだろ。」
「…意味わかんないんだけど。」
「ま、お前の鬼マネージャーの言うこと
おとなしく聞いとけよ。
じゃーな。」
……………なんなんだ?