居場所をください。
「……………なんかマスコミいない?」
「あぁ、貴也がまた撮られたからな。
だから美鈴を俺のマンションに呼んだってのもある。」
「…ふーん。
でももう私のとこには来ないよ。
破局が定着してるもん。」
「けど万が一があるだろ。
美鈴は一番後ろに座ってろ。
毛布あるからそれで隠れろ。
社長が乗り込むときに美鈴が見えたら厄介だから。」
「はーい。」
私は言われた通り毛布で下に隠れた。
そしてそのあとすぐ車が止まった。
「俺父さん呼んでくるから。
美鈴はここでじっとしてろよ。」
長曽我部さんはそれだけ言うと
車から降りていった。
…せっかくかわいい服なのに。
なにしてんだろ、私。
貴也は相変わらず大橋さんと会ってるのか。
私にはなんの音沙汰もないのにね。
……………決めたことだけど
やっぱり辛いよ。