居場所をください。



「もっと有効活用すりゃいーのに。」


「有効活用?どうやって?」


「浮気。」


「は!?なにそれ!」


「本気になれとは言わねーけど

戻ってくるまでの遊び。」


「えぇ…。

それで相手に本気になられたら困るし

そんなことして貴也に捨てられたくないし。」


長曽我部さんだってなんて思うか…。


「相変わらず真面目だな。」


「亜樹はそういう時期あったの?」


「ないな。」


ないのかよ。


「私は今のままでいい。

やっぱ貴也に嫌われたくないし。

まぁこうやって亜樹と帰ったり、

亜樹と映画にいったり部屋にあげたりして

貴也が少しでも妬いてくれたらいいなー

とは思うけど。」


「それもひでーと思うけど。」


「貴也はキスまでしてるんだから。

人のこと言えないでしょ。

私ばっかり嫉妬してるもん。」


「お前にもそんな感情あるんだな。」


「バカにしてる?」


「いや、いいんじゃねーの。」


あ、いいんだ。


「俺も嫉妬はするし。」


「え!意外!」


亜樹が嫉妬って。

どんなんなんだろ…。




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