居場所をください。
「お前が芸能人だからって理由で一緒にいるなら
お前をもっと友達に会わせて自慢するわ。」
「……そっか。」
よかった。
じゃあやっぱり私たちは友達だよね。
そして短いようで、思ったより長かった
亜樹との帰り道も終わり、マンションへついた。
「送ってくれてありがとね。」
「夜はあんま出歩くなよ。」
「ふふ、わかりました。
いつもありがと。」
「さっさと入れよ。」
「はーい。」
私は鍵を出してエントランスを開け
中に入った。
亜樹は私がエレベーターに乗るまで
ずっと外から見守っててくれている。
どんだけ心配性なんだか。
エレベーターがつき、
私が手を振ると、
亜樹も手をあげて答えてくれる。
笑わないし、いちいちひどいけど
いちいち優しいよね。