居場所をください。
「……………ごめん、急に。」
人気のないテラスへ出て
私は二人に謝った。
「どうした?」
隼也が心配そうに私に言うと
「え、大谷隼也じゃん!
俺ちょー好きなんだけど。」
とすごく空気の読めない発言を高橋がした。
「はは、好きなのにフルネーム呼び捨てって。」
思わず笑ってしまった。
「……………君は?」
「高橋瑠樹。美鈴の友達。」
「ほんとに?」
さっき藍子が私の友達と言ったからか
隼也は疑っていた。
「隼也、この人は本当に友達。
友達になった覚えはないけど。」
「照れんなって。」
「……………。」
「冷めた目で見んなよ。」
「さっきまで一緒にいた友達ってこの人。
と、私の大事な大事な友達。」
私が隼也に説明した。
「へー、そうなんだ。」