居場所をください。
「で、その女は?」
「美鈴ちゃんが待ってんのに
その女とできてたら俺が殴「颯太は黙ってろ。」
美鈴の友達が誰かを殴るようなやつなんて
悪い評判にしかならねーよ。
あほか、こいつは。
「ただのストーカー。
否定しないのは美鈴に迷惑かけないため。」
「よくわかんねーけど
それで美鈴が泣いてたら
全然意味ねーと思うけどな。」
瑠樹がそういうと
松野貴也は黙った。
「ま、俺らには関係ねーけど。」
「岳~。友達なのに冷たくねー?」
「だからって俺らが口出しするような問題でもなさそうだし。
そいつが本気で浮気してるなら話は別だけど
そういうわけでもなさそうだし。」
「そうだな。」
岳と俺がそういうと
瑠樹はこっちに戻ってきた。
「ってか颯太、これやるよ。」
そういって瑠樹が差し出したのは
「美鈴ちゃんのライブチケットじゃん!
つーか俺もう持ってるし~。」
「はや。」
「俺がどんだけ美鈴ちゃんのこと好きだと思ってんだ!
で、これどうしたの?」
「美鈴からもらったんだけど
一高ちょうどテスト期間なんだよ。
夏音が行けねーって言うから
美鈴に言ったら颯太にあげてってさ。」
「まじかよ!!
でも俺はファンなんで
招待状は受け取れねーな。」
「なんだ、その変なプライド。
まぁいいや。
じゃあ亜樹と岳で行けば?」
「俺あんま興味ねーんだけど。
ノリとかついていけねーし。」
「その席は他の席と隔離されてて
座ってみられるから別に平気だと思うけど。」
「いいじゃん、亜樹。
行こうぜ。」
……なんで岳は楽しそうなんだよ。
似合ってねーよ。そのキャラ。