居場所をください。
ひかるくんの車で数分
家についた。
「ま、俺は貴也が女と会ってんの
気に食わねーけどな。
美鈴の兄貴として。」
「じゃあなんでやめさせねーの?」
「貴也もいやがってるからしかたねーだろ。
だからもう否定すんのはやめた。
貴也に余計な手を出させないためと
美鈴と破局したって思わせた方が
美鈴に迷惑がかからないから。
じゃなきゃいつまでも美鈴のところにマスコミがきて
余計に美鈴が傷つく。」
「あー、そういうことか。」
「そういうこと。」
ひかるくんはそういうと車から降りたから
俺も降りた。
「ただいま。」
「おかえりー。」
中には部屋着姿の美鈴。
「なんで急に来たわけ?」
「長曽我部さんに聞いてよ。
私はもう寝るだけだったのに。」
つーことは風呂上がりかよ。