居場所をください。
……………っていうか
俺も全く緊張感ねーよな。
やっぱ血が繋がってるから?
全く意識してないわ。
こいつ女だよな?
……………同じ部屋でも全く問題ねーわ。
「ねぇ、亜樹。」
「なに。」
「貴也もさ、会わなかったら私のことなんか
忘れちゃうのかな。」
「……………そんなことねーんじゃねーの。」
あいつはまだ絶対お前のこと好きだよ。
誰よりも美鈴のことを考えてた。
「どうして?」
「自分が好きになったやつだろ。
信じてろよ。」
「信じてるけどさ
不安になることもあるよ。
今日ハルにも言われたし。
亜樹も同じようなこと言ってたし。
どうしたら忘れられなくなるのかなー。」
「お前がすげーいい女だったらじゃねーの。」
「それは私がすげーいい女
と言うものじゃないと言ってるね。」
「言ってるな。
でも、好きなやつから見たら
すげーいい女に見えるんじゃねーの。
少なくとも颯太には。」
「……………会いたいなー。」
「へー、言うようになったんだな。
本音を。」
「なんかね、言った方が
少し楽になることもあるっていうか。
一人の時は言えないけど
今は亜樹がいるから。」
「……………そ。」
「ね、また来てもいい?
泊まりに。」
「好きにすれば。
いとこだろ。」
「ありがと。」