居場所をください。



「ねーえ、亜樹。」


俺が全く退かないでいると、

美鈴が俺のベッドに乗ってきた。


「なんだよ。」


「交換してってばー。

布団慣れないんだもん。」


「俺だって慣れてねーわ。」


「はい、降りて降りて。」


美鈴は勝手に横になり

俺を押してベッドから落とそうとしている。


「てめーが降りろ。」


「あ、満月だ。」


美鈴は俺を落とすのをやめて

空を見ていた。


「貴也も見てるかな…。」


俺も体を起こして空を見た。


「見てるかもな。」


俺がそういうと美鈴は俺に微笑んだ。

不覚にもドキッとした。


……………のも束の間

「ベッドGETー!」


美鈴が俺の枕にダイブした。


「は?どけよ。」


「やだ。」


「お前な……襲うぞ?」


「襲わないくせに。」


……………むかつくやつだな。



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