居場所をください。



「いくら?これ。」


「5,800くらい。」


「じゃあ6,000円ね。はい。」


そういって現金を突き出す美鈴。


「だから、新しいのちょーだい。」


「……………遠慮ねーな。」


俺は立ち上がり

未開封の香水を差し出した。


「ありがと!」


……………そんな嬉しいか?

香水ごときで。しかもメンズ。

彼氏帰ってきて誤解してもしらねーけど。


「さーて、寝よっと。

おやすみ~。」


「おう。」



それからすぐ美鈴の寝息が聞こえた。



寝んのはやっ。

……………スマホで小説でも読むか。




< 1,631 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop