居場所をください。
「ほらよ。着替えてこい。」
「うん、ありがと。」
それだけいうと長曽我部さんは楽屋から出ていった。
踊ってないから汗もかいてない。
はぁー、足が痛いのに
なんでスキニーなんて履いてきてしまったの、私。
痛いのにー。
よっこらせ。
……………年寄りか。
よし。
「長曽我部さんできたー。」
あ、このニット帽どうするんだろ。
佐々木さんに返さなきゃ。
「帰るか。」
「ねぇ、これ佐々木さんに…」
「あぁ、やるってさ。」
「いいの?」
「いいよ。
帰ろう。」
「ご飯はー?」
「俺が作る。
その足じゃ今日はまだ俺んちな。」
「はーい。」