居場所をください。
そしてしばらくしてついたスタジオ。
「よしっ!がんばろ。」
今日は颯太と約束もあるし!
「よろしくお願いしまーす。」
お昼ご飯を食べ、元気いっぱいの私は
気合いをいれてスタジオへ入った。
発声をしてすぐに歌要れ。
ノルマは3曲。がんばろ。
「……うん。
もう一回歌おうか。」
わお、全部だめか。
「ちょっといいか?」
そんなとき、長曽我部さんが呼んだ。
長曽我部さんはスタジオ内には絶対入ってこない。
用があるときは私が外へいくのだ。
「なに?」
「これ見て調子だせ。」
「んー?」
長曽我部さんが差し出したスマホには
クリスマスイブデートを撮った記事。
内容はもちろん貴也と大橋さん。
「ふーん、イブも会ったんだ。
別にいいんじゃない。」
私はスマホを突き返してマイクへ向かった。
「お願いします。」
クリスマスイブにデートって。
もうカップルじゃん。
なんだよ。彼女は私じゃないの?
この前のスープはなんだったんだ。
「はい、オッケーです。
じゃあ次の曲流すね~。」