居場所をください。



「美鈴じゃん。」


「一人?貴也は?」


……………また貴也かよ。


「仕事。俺一人だよ。」


「そっか。

隼也いてくれてよかった。」


なんだよ、それ。

喜んじゃうじゃん。


ってこれじゃ好きみたいじゃんか!!


「隼也はオフなの?」


「夕方から仕事。

美鈴は?」


「私は午後からレッスン。

お昼食べたら帰らなきゃなの。」


「えー、つまんね。」


「隼也は頑張ってね。」


美鈴はそういって漢字のプリントを始めた。



おーい、俺ひまだよー。


心のなかで呟いてみた。


「……………隼也見すぎ。」


「え、ごめん。」


無意識だった。


< 168 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop