居場所をください。
「トイレ混んでた~。」
開演5分前、夏音が戻ってきた。
「おかえり。
大変だったね。」
「ぎりぎりだったけど間に合ってよかった。」
私たちは席で開演を待った。
「あー、なんか緊張する!
貴也くんが見れるなんて!」
夏音は興奮している。
「そういえば高橋から聞いた?
貴也が言ってたこと。」
「うん!聞いた!
覚えてくれてて感動だよ~!」
「はは、さっき貴也に来たよーってメールしたし
こっち見てくれるかもよ。」
そんな会話をしていたら開演した。