居場所をください。
「もういいよ。」
「え?」
長曽我部さんの声に
隼也が意味不明と言いたいような声をあげた。
私は長曽我部さんの声で体をあげた。
「うわ!びっくりしたー。
美鈴いたのか。」
私の前に座っていた隼也が
驚いた声を出した。
「いました。」
「じゃあ聞いてたのか?」
「聞いてました。」
「なんで敬語なわけ?
しかも泣いてんじゃん。」
「なんかもう……
遠く感じた。」
「それは貴也も一緒だろ。
今は一般人とテレビの中の人なんだからな。」
長曽我部さんが答えた。
「それとこれ。」
長曽我部さんが隼也に渡し、
隼也が私に渡した。
それはいつものスープボトル。
「ありがとう。」