居場所をください。



「なんで私が今日初めて会ったあなたに

お金を貸さなきゃならないの。

だいたい、長曽我部さんの子供かなんて

まだ証明されてないんだからね!」


「稼いでる癖にケチケチすんなよ。」


「そういう問題じゃないでしょ!」


「だったら電話してればいいだろ。」


「あんたがかけて繋がらないなら

私がかけたって繋がるわけないでしょ!

……………あ、そうだ。」


別に長曽我部さんじゃなくてもいいんだ。

社長でいいじゃん。

社長にどうにかしてもらおう。



『おかけになった番号は現在使われておりません。』


「……………は!?なんで!?」


変えたなら変えたで普通娘には教えるでしょ!

タレントには教えるでしょ!


「……………家帰れば?」


「鍵忘れた。

親は夜勤。で、困ったからこっちに来たんだけど。」


もう知らないよー。

私にどうしろというの、この人は…。



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