居場所をください。
「俺にも飯奢って。」
……なんつー図々しいやつ…。
「……………あ、そうだ。
もう一人いた。」
『プルルル……プルルル……プルルル……
誰。』
「美鈴です!なんで登録してないの。
前にもあったよ!」
『あぁ。
で、なに。』
「亜樹さ、石田弘希って人知ってる?」
『ひかるくんの元嫁の子供。』
……………やはりそうなんですね。
「わかりました、それだけです。」
私はそれだけ言って電話を切った。
「亜樹って父さんのいとこ?」
「そう。
そっちいけば?そこなら歩いていけるし。」
「無理。仲良くねーし
どの面下げてその家行けると思ってんだよ。」
「ふーん、やっぱそういうもんなんだ。」
「で、飯奢ってくれんの?」
「……………貸しだからね。」
もう私も限界。
倒れそう。
早くマスターの野菜スープが飲みたい。