居場所をください。
味噌汁だけの私は早々に食べ終わり、
食器を片付けてソファに座った。
えーと、大谷隼也大谷隼也……
『プルルル……プルルル……プルルル……
もしもし?』
「あ!隼也!
マスターんとこお店しまってたよ!」
『悪い悪い。
なんか午後急用できたっぽいよ。』
「……で、なんでそれを隼也が知ってるの?」
『俺とマスターの仲だからなぁ…』
「……なにそれ。」
『ってか用それだけ?』
「うん、まーね。」
『まじかよ!
そんなことで電話してくんなよー。』
「え、だめなの?」
『だめじゃねーけどさ。
今忙しいし。美鈴と違って。』
「……………もういいです、さようなら。」
ブチッ
なんなの、むかつくやつ。
「ごちそうさん。」
ひとりでイライラしてると
石田弘希が手を合わせてそう言っていた。