居場所をください。
「さんきゅ。」
「どういたしまして。」
ふーん、ちゃんとお礼は言えるんだね。
……………ま、長曽我部さんの子供だしね。
「あの……弘希くんって何年生ですか。」
「弘希でいいし。
高2。あんたと同い年。」
「一応私の年齢とか知ってるんだ。」
「あぁ、まぁそのくらいは。」
「じゃあ名前も知ってるでしょ?
名前で呼んでね。」
「……………五十嵐。」
「美鈴。」
「……はいはい。」
やっぱ血は繋がってなくても
なんとなく長曽我部さんに似てるや。
「お風呂の支度でもしよっかな。」
弘希が帰ったらすぐお風呂済ませて寝よ。
眠いしね。
あぁ、ブログも書かなきゃだー。
あ、今日の放送日聞くの忘れちゃったよ。
「俺やろっか。」
「……………はい?」
今なんと…?
「飯も食わせてもらったし。」
うわー、普通にいいやつじゃん。
さすが長曽我部さんの息子だ。
「ありがと。
じゃあお願いしよっかな。
こっち~。」
弘希にお風呂の掃除などもお願いして
私はリビングにパソコンを出して
ブログを書くことにした。