居場所をください。
「じゃあずっと好きじゃなかったのに
彼女やってたの?」
『たぶん、そう。』
……………本当に夏音?
夏音ってもっと違う子じゃなかった?
流されて付き合ってたの?
信じられない……………
『それに、彼氏って出来たことなかったから
欲しかったっていうのもあるの。』
「……………本気でいってる?
夏音ってそんな子だったの?
高橋はずっと夏音が好きだったのに…」
『それがちょっと重かったの。ずっと。
……………でも、こんなこといったらずるいかもしれないけど
瑠樹くんは本当にいい人だと思ってるの。
恋愛じゃないけど、瑠樹くんの事は好きなの。
本当に。
だけど別れてからすっごい避けられてて…』
「そりゃそうでしょ。
高橋は夏音のこと、すごい好きだったんだから
そうですか、わかりましたって切り替えられないよ。」
『……もう友達には戻れないのかな…』
そう落ち込む夏音は
やっぱりいつも通りの夏音で
なんか少し安心した。
「……じゃあちょっと高橋とも話してみるよ。
そのために電話してきたんでしょ?」
『うん……ごめんね。』
「もう適当に付き合っちゃダメだよ?」
『うん!ありがと。』
「あ、タクシー来たし切るね。
またね。」
『うん、バイバイ。』
……………仕方ないなぁ…。