居場所をください。
私は髪型とメイクを確認してから会社を出た。
あ、めがねしないと。
……せっかくふんわりさせた髪の毛だけど……
ハット被りますか……。
うん、これでバレないよね。
私はタクシーで駅へ向かった。
えーと、颯太はどこだー?
あの赤髪は……
「美鈴ちゃん!」
「あ、颯太。」
後ろから話しかけられ、
振り向いたら颯太がいた。
「美鈴ちゃん、髪染め直したでしょ。」
「あ、よくわかったね。
金髪部分にピンク混ぜたんだ~。
色持たせるの大変だけどね。」
「めっちゃ似合うよー!可愛すぎ!」
「ありがと。
ところで何見たいの?」
「タイトル覚えてないんだ~。
とりあえずいこ?」
「うん。」
タイトル覚えてないって。
そんなことある?見たいやつなのに。