居場所をください。
「とりあえず飯出来たし弘希は飯食え。」
いつの間にかご飯ができたようで
弘希も戻ってきていた。
「いい匂い~。」
「美鈴もこっち来な。」
「んー?」
私もダイニングテーブルへと向かった。
「美鈴はこれ。」
「え、スープもあったんだ。」
それは野菜メインのつみれ入りスープ。
「いくらなんでもスムージーだけなんて、
そんなことは言わねーよ。
今日たくさん踊ってたしな。」
「ありがと。
いただきまーす。」
つみれなんて久しぶり。
ま、今日はあと寝るだけだし
これだけでいっか。
「ところで弘希はバレンタイン
何個もらった?」
長曽我部さんは弘希の横に座り、言った。
「3。」
「え、3つももらったの?
弘希ってモテるんだね~。」
「別にモテてはねーよ。」
「そんなことないでしょ。
長曽我部さんは何個もらったの?」
「俺は7。
つっても仕事上の付き合いで
全部義理だけど。」
「えー、そうなの?」
「美鈴だってあげてたろ。
仕事上の付き合いで。」
「あー、あげてたね。
佐藤さんにもあげたし。」
「それと一緒。
バレンタインに期待すんのは学生までだな。」
「そっかぁ。
つまんないねー、大人って。」