居場所をください。




「美鈴まだ起きてたのかよ。

さっさと寝ねーと肌荒れる。」


「長曽我部さんもう出てきたの?」


「なに。

出てきちゃ悪かったわけ?」


「そういう意味じゃないけど

今日出てくるの早いから。」


「今日はチェックする番組もないしな。」


「あー、タレントチェックね。

じゃ、私は寝まーす。

明日は7時に起こしてね。

おやすみ~。」


「おやすみ。」


「おい、そこ俺の部屋だからな。」


「今は私の部屋ですー!

……………おやすみ。」


「おやすみ。」


私が微笑んで言うと

弘希も微笑んで言い返した。


血は繋がってなくても

やっぱりちょっと兄弟みたい。


ま、正確には叔母と甥の関係なんだろうけど。

もっと正確に言えば他人だけど。


長曽我部さんが本気で息子と思ってるなら

私はあいつの兄弟になりたい。


……………叔母じゃなくてね。




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