居場所をください。
「……………ねぇ、顔写さないから
写メっていい?」
「は?なんで。」
「偶然同じなんて
ブログネタにしようかなと。
一応友達設定で。
長曽我部さんいいー?」
「友達設定で顔ナシならいいよ。」
「ほら、いいって。
立って立って。」
「………ったく、めんどくせーな。」
と、言いつつ立ってくれる。
「こっちこっち。」
私は弘希の背中を押して
玄関に置いてある大きめな全身鏡の前にきた。
「はい、撮るよー。」
写ってるのは私のおでこから下と
弘希の顎下。
「弘希、それS?」
「そうだけど。」
同じサイズなのにここまで違うとは。
やはり男女の差だね。
丈も幅もぴったりな弘希にたいして
私は袖丈や丈、幅も大きくて
彼シャツならぬ彼パーカー状態。