居場所をください。
「さんきゅ。」
長曽我部さんは箱を開けて中身を出し始めた。
「えーと、これがまず美鈴のTシャツな。
これはサンプルだからもうやる。」
「うわー、普通にかわいい!」
「販売されるグッズはそのサイズでくるよ。
それはSな。男女共通サイズだからでかいだろ。」
「うん、おっきい。」
「ライブで美鈴が着るやつは
美鈴のサイズでオーダーするから。
で、こっちがタオルな。」
「かわいー。さすが私がデザインしたロゴだ。」
「うちわは光るやつと、ロゴ入りのミニうちわ。」
「うんうん。」
「これは美鈴がライブでつけるやつと
同じデザインのティアラ。
やっぱこっちは軽いな。
あとはリストバンドとバッグ。」
「うん、かわいい。
私っぽい。」
「とりあえずサンプルだから
美鈴が許可すればこれで発注する。」
「Tシャツさー、Vネックにできない?」
「できると思うけど?」
「じゃあVにしてよ。
首詰まってるのやだ。」
「はいはい。
他は?」
「他はいいよ。
可愛すぎて。」