居場所をください。
それから車へ乗り……
「で、美鈴ちゃんちってどこ?」
「会社の近く。」
「了解。」
私と瞬は後ろに乗って
車は出発した。
「瞬ってアパート?マンション?一軒家?」
「アパート。
今都内にマイホーム建設中。」
「へー、すごいね!」
「ってことで、ダンスが必要なときは
すぐ俺呼んで。金が必要だし。」
「はは、もちろんでーす。
っていうかいつも瞬が振り付けだもん。
瞬に来てもらわないと困るよ。」
「ってかハルだけ専属でずるいし!」
運転中のユリ姉が言った。
「でもユリ姉ほかでもやってるでしょ?
瞬もだけど。」
「でも専属の方が安定感あっていいよ。
美鈴ちゃんだって、バイト掛け持ちより
正社員で1本の方がいいでしょ?
専属の話来たらすぐ他のところ切るのに!」
「へー…瞬も?」
「まぁそりゃ専属の方が嬉しいな。」
「そうなんだー。
じゃあ長曽我部さんに言ってみる!」
専属にしなくたって
二人は切らないけどさ。
いなくなったら困るもん。