居場所をください。
「あそこに隼也が座るのかぁ。」
ここの会場のスタンドに設けられている隔離された席。
私はあそこを招待席に選んだのだ。
「3人しか座れないんだね。」
「そうだな。
隼也とマネージャー2人でぴったりだな。」
「隼也が来てることはライブで言っていいの?」
「それは隼也に聞いて。
俺はどっちでもいいし。」
「そっかぁ。
じゃああとでLINEしとこ。」
「ダンサーたちも来ること知らないなら
MCで言ったら驚くんじゃね?
莉子とか隼也のファンだよ。」
「え、そうなの?
じゃあ言おう!勝手に決めちゃえ。」
「隼也には言っとけよ。」
「うん。」
莉子ちゃん、隼也が好きなのかぁ。
年下好みなのか。
いや、ファンだから好みとは関係ないのか。
「ああいう隔離された席
他の会場でもある?」
「ないな。
他だとあとは作るしかない。」
「まぁでも呼ぶ芸能人もいないか。」
友達いないし。