居場所をください。



「……喜んでいいの?」


「知らないよ。

でも一応誉めてるつもりだけど。

ダンスも瞬に認められてて

顔は私のお墨付き。

ま、私なんかに言われても

嬉しいかどうかは知らないけど。」


「いや!普通に嬉しい!!」


「はは、そっか。

まぁだから私とハルが恋仲にならないために

二人きりにさせないんじゃない?」


「あー、そういうことかぁ。」


「ダンサーの中じゃユリ姉が

一番仲良いし、なんでも言えるけど

いないなら次はハルだしね。

亜美ちゃんは今他の仕事でいないし。」


「俺リラックス効果ある?」


「んー、まぁあるんじゃない?

楽しいし。」


ちょっと犬みたいだし。しかも柴。

髪の毛とか触り心地良さそう。

わしゃわしゃしたい。


「でもさぁ、美鈴ちゃんって

俺のこと男意識してないでしょ。」


「えー、してるよー?」


「ちょっとペットみたいな扱いしてない?」


「え。」


うわ、バレてた?バレてたね。


「ほら、図星!」


「あはは、ごめんごめん。

でもハルはかっこいいから

笑った顔とかもう胸キュンだよ。」


「本当にー?」


「うん。もう心臓バックバクだよ。」


「それは盛ったね。」


「でも私たちが一般人で

彼氏がいなかったら

普通にハルのこと好きになったと思う。」


たぶんだけど。

性格は……まぁ好きだけど

全然タイプではない。

まぁ一緒にいて楽しいんだけどさ。

貴也に出会う前ならこれもよかったのかもだけど。


「まぁ俺は一般人だけど。」


「私の専属になっといてよく言いますね。」



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