居場所をください。



それから15分ほど

私は佐々木さんにマッサージされた。


「はい、時間だしここまでね。」


「えー。」


「ほら、食べておいで。」


「はーい。」


お腹すいてないのに。

あ、一人で歩いちゃダメなんだった。


「だーれーかー!」


また大声で呼ぶ私。


「どうしたの。」


そこへ来たのはなぜかたっつん。


「たっつんこそここでなにしてんの。」


「いや、ステージ見に行ったら

美鈴ちゃんの声がしたから。」


「みんなは?」


「もう飯行った。」


「じゃあたっつんでいいや。

私ここ一人で歩いちゃダメなんだよね。

だから一緒にいこ。」


「あぁ、そんなこと?

俺はなにすればいいの?」


「私が勝手に掴むからいいよ。

行こ。」


私はたっつんの腕を掴んで

明るい廊下を歩く。


「ごめんね、ありがと。」


「もういいんだ?」


「ここまで来ればね。」



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