居場所をください。



「あ、長曽我部さん!」


「おう、美鈴。

体はほぐれたか?」


「うん。

すっごい気持ちよかったー。」


私はたっつんから離れて

長曽我部さんの隣へと向かった。


「達哉はなにしてんの?」


「佐々木さんのところから

私一人で歩いちゃダメって言われてたから

誰かーって呼んで、ステージにいたたっつんに

ここまで連れてきてもらったの。」


「ステージ?

あぁ、今誰もいない時間か。」


「緊張感保とうかと思って。

瞬もいたんですけど

俺は美鈴ちゃんのとこいって

瞬は先に戻りました。」


「そうか。

美鈴をありがとな。」


「……なんか子供扱いしてない?」


「ちげーよ。

大事なうちの商品だから。」


「もっとやだよ!」


「怪我とかしたら困るからなー。」


まったく……



< 2,208 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop