居場所をください。
静かな廊下に、カツカツと
私のヒールの音だけが響いて
それがまた緊張感を増す。
「これ、毎度緊張するの?」
「俺に聞くなよ。」
長曽我部さんは相変わらずだ。
うん。
結局スタンバイ場所で
また長曽我部さんに抱きつく。
相変わらずの安心感。
もうこれが安定だ。
「ほら、あと10秒。」
「うん。」
私は長曽我部さんから離れてセリにのる。
「行ってこい。」
「行ってきます!」
私がそう言うと上がるセリ。
今日もまた輝いてくるよ。