居場所をください。
……………なんでこいつら
寄り添って寝てんだよ。
……つーか美鈴はなんで抱きついてるわけ?
しかもなんで布団ひとつ?
なんでソファ?
とにかく頭の中がわけわかんねー状態で
とりあえず弘希を起こすことにした。
バシッ
「……ん…」
バシッ
「……ってぇ…」
バシッ
「な…なに…」
バシッ
「……だからいてーって!
……父さん?」
とりあえず起きるまで
頭を強めに叩いた。
「よう。
なんなんだよ、この状況は。」
「……………別に。」
「別にじゃねーだろ。
俺の妹に何したんだよ。」
「なにもしてねーよ。」
弘希はそう言いながら
ゆっくり美鈴を剥がして立ち上がった。
「ただ、寝れねーみたいだったから
一緒にいただけ。」
「薬は?」
「父さんちに忘れたんだと。
でも最近は薬なくても眠れるっぽい。
ただ今日はだめなんだと。
だから一緒にいた。
美鈴、俺に抱きついたらすぐに寝たんだよ。
それだけ。」
ふーん…。
美鈴が抱きついて落ち着けるの
俺だけかと思ってたのにな。
つまんねー。