居場所をください。



私はすぐにサインし、捺印もして

長曽我部さんにその書類を渡した。


「なんで美鈴はここにいるんだよ。」


「え?」


「昨日俺んちにいたはずだけど。」


「あー、だって

弘希が帰れないって言うから…」


「だからってなんでお前が行くんだよ。

俺に言えばよかっただろ?」


……………なんかこの人怒ってます…?


「だって…」


「俺の元嫁がいたからか?」


「………お邪魔かと思って…」


「お前がそんなこと気にすんなよ。」


気にするに決まってるじゃん。

二人の破局原因の1つとなった私が

二人の前に出られるわけないじゃないか。


「もう二度とあそこを一人で歩いたりするなよ。」


長曽我部さんの迫力がすごくて

怖くて、私は頷くしかなかった。


「……着替えてくる。」



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