居場所をください。
ご飯を食べたあとも
私が好きなものばかり乗って
ゴーカートでは下手すぎて
長曽我部さんは完全に呆れていた。
「あー、満足。
久しぶりにこんなに遊んだよー。」
気づけばもう夕方。
本当に目一杯遊んだ。
「じゃあ最後に
観覧車でも乗るか。」
「観覧車?」
「なに、嫌い?」
「ううん、好き。
行こ。」
それは貴也と去年
また一緒に乗りに来ようと約束した観覧車。
あの約束は果たされる日は来るのだろうか。