居場所をください。



観覧車に乗ると

しまっていたあの日の思い出が

鮮明に甦ってくる。

本当に楽しかった1日と

その次の日に突然訪れた別れ。


この1年で戸惑ったことも多かったし

寂しい思いをした日も多かった。


でももう大丈夫。

思い出になんかさせない。

私の邪魔をしないという貴也の気持ちも

ちゃんとわかってる。

貴也の邪魔をしたくないのも事実。


私はただ支えになりたい。


そう願うことは自由だよね。



「美鈴?どうした?

ボーッとして。」


「ふふ、観覧車なんてそういうものでしょ。」


「そうか?」


「それより、今なら歌詞が

すんなり書けそうだよ。」


「そうか、なら早く帰らねーとだな。」


「はは、そうだね。」



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