居場所をください。




「長曽我部さん。」


「ん?」


そんなわいわいしてる仲間たちを他所に

亜美ちゃんが長曽我部さんに話しかけていた。


「美鈴ちゃんの新曲のジャケ写ポスターって

まだありますか?」


「あぁ、あるよ。」


「1枚ください。」


「えぇ!?え!亜美ちゃんが!?」


私は反応せずにはいられなかった。


「私っていうか彼氏が美鈴ちゃん好きで……

次の曲のジャケ写は私もお気に入りだから

部屋に飾ったら喜ぶかなーって。」


「へぇ…」


「あるけど1枚800円な。」


売るんかーい。


「はい、800円。」


亜美ちゃんも即買いかい!!


「明日休みだし、明後日持ってくわ。

非売品だからレアだぞ。」


「やったー!

美鈴ちゃん、よかったらサインしてね?」


「別にいいけどそんなんでいいのー?」


「まぁサインは若干ついでだけどね。」


「だと思った!!」


毎日一緒にいるのに

サインとか要らないでしょ、絶対。



< 2,512 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop