居場所をください。
……………俺も帰るか~。
もう17時過ぎ。
外は暗くなってきた。
冬だな~。
俺は駅の方に向かって歩き出した。
……………ん?
あの髪の毛……。
絶対そうだ。
「美鈴!」
久しぶりに見たその姿に
俺は思わず声をかけた。
「……………朔也、なに?」
なんだこいつ。元気ねーな。
「……………いや、特に用はねーけど…。
元気?」
「うん。元気だよ。」
……………どうしよう。
何て言えばいいんだ?
そのとき
「美鈴。」
違う男の声が聞こえた。